先日、土壌がアルカリ性になるとあまり良くないと書きました。
今日も先日の土壌医の講習で教わったことを書きます。
アルカリ性になると良くない理由について、例を挙げて、もう少し詳しく書きます。
たとえば、ほうれん草について。
ほうれん草の葉脈間にうっすらと黄緑色の班が発生することがあります。
これは、ほうれん草のマンガン欠乏症と言われています。
マンガン欠乏症が発生しやすい土壌条件は
@Phが高い圃場であること。Phが高いとマンガン吸収を阻害する。
Aリン酸、カルシウム、亜鉛等の含量が高い圃場であること。これら養分はマンガン吸収を阻害する。
特にカルシウムはマンガンの吸収を阻害する。
B黒ぼく土は一般にマンガン含量が少ないとされており、マンガン欠乏症を起こしやすい。
Cまた、排水の良い圃場はマンガンが溶出しやすい。
黒ぼく土壌に石灰を過剰に播くと、マンガン欠乏が起きやすいということです。
マンガン欠乏症の対策ですが、
@アルカリ化を促進する肥料、例えば発酵鶏糞や鶏糞堆肥を使っているようであれば、
それを止める、昔からやっているからと散布している石灰施用を控える。
A硫黄華やピートモスにより、アルカリを抑える
B硫酸マンガンを施用する。
いろんな面で、バランスを取るということは必要です。
何かを短期で達成するために、あえてバランスを崩してみるということが必要なこともあると思います。
長く何かを続けていくためには、バランスを取るというのは、農業だけでなく、日常の生活、健康のためには
必須なことと思います。
昨日アップした、土壌分析ではマンガンは測定されていません。
マンガン測定はオプションで、1000円アップになるのです。
栽培するのがミニトマト、ニンジンということで、ケチって、追加はしませんでした。
ミニトマトを栽培する箇所の土壌のphは6.9ということなので、良いのですが
人参を栽培する予定の箇所は、phが7.3と高いので、phを抑える対策は必要かな思っています。
硫黄華やピートモスも検討しつつ
窒素成分が少ないので、窒素成分として施用するのに、生理的酸性肥料として、硫安を使ってみるのも
その方策になります。
